名前を呼ばれるらしい

今はもう無くなりましたが、私が１０代後半から２０代前半によくあった不思議な体験。

私自身がなにかを見たとか怖い思いをしたものではないのですが、その当時お付き合いをしていた方や友達がよく私の名前を呼ぶ声を聞いていたようです。

遊んでいる最中や電話中にちょこちょこ呼ばれるらしく、そして毎回私を呼んでいる人は近くに絶対にいない状況のため、伝えられるたびに背筋がゾクッとしたことを覚えています。

初めてその体験をしたのは中学受験が終わり、高校が始まるまでに出された課題をしている時でした。

携帯電話を買ってもらったばかりの私は色々な機能を試してみたくて、その課題も友達とスピーカー通話にして教え合いながら進めていました。

ある程度課題が進み、そろそろやめようと思ったタイミングでスピーカー機能を解除するため「ちょっと待ってね」と伝えました。

スピーカーの解除ボタンを押し、携帯に耳を当て、もしもし、と友達に声をかけると

「どうしたの？お父さん？？」と聞いてきました。

「ん？」と思いつつものでスピーカーを解除した、と伝えると「今お父さんか誰か呼んでたよね？」としばらく話が噛み合わず困惑しました。

友達から聞いた話によるとスピーカーを解除しようとした「ちょっと待ってね」の直前に「〇〇ー、〇〇ー（名前）」と低い男の人の声がはっきり聞こえたそうです。

もちろん部屋に一人でそんなことはあり得ない状況だったので、理解した直後、怖すぎて慌てて電話を切り家族がいるリビングに駆け込みました。

そこにも父はおらず、男の人の声が入ることは絶対にあり得ませんでした。

その後も別の友達が私を呼ぶ声を聞いたり、お付き合いしていた方がシャワー中に私に名前を呼ばれたと言ったり（私は呼んでない）そんな事が頻発していました。

その後は特に何事もなく過ごしていますが、原因もわからず、どうすれば良いかもわからなかったので不思議な体験として私の中に残っています。