事故から守ってくれたカラス達
投稿者:chika (8)
これは、私が小学校4年生の時の体験です。その日、学校から帰った私は、新しいノートを買うために、学校の近くにある文房具屋さんへと向かっていました。
家を出た頃にはもう夕方で、冬場だったこともあり、あたりは薄暗くて少し不気味な雰囲気でした。その為、私はできるだけ早くノートを買って家に帰ろうと普段よりも少し急いで自転車をこいでいました。
道中に古い教会があり、いつもは静かなのですが、その日は少し様子が違いました。2羽のカラスが教会の屋根に止まって、しきりに「カーカー」と鳴いていました。
カラスが町中にいるのはめずらしいことではありませんが、その時は、鳴き声がなんだか人の話し声のように聞こえるので思わず足を止めてしまいました。よく聞くと「行くな。行くな。」と言っているように聞こえました。なんだか不思議だなと思いながら、しばらくボーっとカラス達の鳴き声を聞いていました。
すると突然、、教会から文房具屋さんへと続く道の方から大きな音が聞こえてきました。あわてて見に行くと車がガードレールにぶつかって大破していたのです。
幸いガードレール内に人は誰もいませんでしたが、カラス達を見つけて足を止めていなければ、そのガードレールの横を私の自転車が走っているところでした。
タイミングが悪ければ、事故に巻き込まれるところで、背筋がぞっとしたのを覚えています。人に話してもなかなか信じてもらえませんが、20年以上たった今でも、あれはカラス達が私を事故から守ってくれたのだと信じています。
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