幻の駄菓子屋
投稿者:chika (8)
短編
2022/05/08
21:08
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これは私が小学生3年生の頃の体験談です。この頃、小学校で初めてのクラス替えを経験した私は新しく出来た友達と意気投合し、よくお互いの家に行き来して遊んでいました。また、近所を自転車で探検して親も知らない面白そうな遊び場や公園を見つけるのにもハマっていました。
ある日、時々遊びに行っていた公園の近くに駄菓子屋さんがあることに気づき、2人で中に入ってみました。
そこには馴染みのある駄菓子が沢山売っており、中には店番のおばあちゃんが1人座っていました。くじつきのお菓子を買って帰って食べると、当たりくじが出ました。
それから2、3週間して、その当たりくじを持って、再度友達と一緒に駄菓子屋さんにお菓子を買いに行くことになりました。
ところが、公園まで行ってみても駄菓子屋さんを見つけることは出来ませんでした。何度も公園の周囲を探し回ったのですが、どこにもないのです。その日はあきらめて帰りましたが、改めて後日、また探しに行くことにしました。しかし、やっぱり見つかりません。本当に不思議でした。
その話を何気なく他のクラスメイトにしてみると、同じような体験をした友達が他にもいました。やはり駄菓子屋さんでお菓子を買ったのにもう一度行こうとすると見つけられなかったと言うのです。
しばらくは当たりくじ眺めるたびに「あれはなんだったんだろう?」と不思議に思う日々でした。
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