兵庫県豊岡江野（ごうの）トンネルの話

私の出身地のトンネルについての話です。
兵庫県豊岡市にある江野トンネルは、国道178号線、豊岡市江野と豊岡市竹野町森本を結ぶトンネルです。
その新しいトンネルの北側に旧・江野トンネルがあります（今でも、何度か豊岡方面に行くことがありますが残っています）

母から聞いた話によると、昭和27年に工事をはじめて、昭和61年頃まで供用されていたそうです。
現在はトタン板で封鎖されているので中の様子は見ることが出来ませんが、トンネルの内部は岩肌がそのままむき出しだったと言う話をそれとなく聞いた覚えがあります。

私が小さい頃、母の運転する車で旧・江野トンネルを通って、豊岡市内へ行ったことがありましたが、そこは、大型車はおろか普通車同士のすれ違いも難しい程、トンネルの幅が狭かったです。
それに伴ったかは定かではありませんが、トンネルでの事故も多く、新しいトンネルが造られたと言う話があったとも聞きました。

地元では知られた話ですが、旧・江野トンネルは、夜の22時頃から深夜の1時頃までに白い女性の幽霊が現れると、私が小学生の頃に聞いたことがあります。
地元ではかなり有名な話で、何でも、赤い車でトンネルを通ると幽霊を見たと言う噂話があったそうです。

友人から聞いた話ですが、地元でバーが主催する納涼ツアーの候補地として旧・江野トンネルが上がった時に、参加者の強い反対で、中止になったことがあったそうです。
友人は「当然のこと、当たり前だ、誰がそんなところに行くのだ」と、話していましたし、私もそう思いました。
これは、随分前の話ですが、閉ざされたトンネルの前に可愛らしいお人形が置かれていた話を聞いたことがあります。
私が成人になって車で通った時には、その可愛らしいお人形さんはありませんでした。
そして、新しいトンネルになってからは幽霊が現れると言った話は聞いたことがありません。