意外な恐怖!長野県の廃墟ホテルで起きた出来事
投稿者:パルコ (1)
長野県のあるホテルや旅館が立ち並ぶ地区に泊まった時の話です。
観光名所は多いのですが、宿泊施設までは需要がないのか周辺にある十数件のホテルや旅館のうち、実際に稼働しているのは数件程度と思えました。
私たちが泊まったのも、古いを通り越したボロ旅館で、扉はうまく閉まらず軋み音が響き渡るぐらいでした。
けれどチェックインの時間が23時までOKと旅館にしては珍しく、仕事帰りから泊まりに行った私たちにはありがたかったのです。
旅館も生き残るためには必死なんだと思われるサービスで、深夜に露天風呂に入ることもできて大満足でした。
しかし部屋にはトイレもなく、隣は宴会をしており、寝付くことが出来なかった私たちは旅館をでて周辺を散策することにしました。
時期は真夏で、旅館の薄い浴衣に草履でも蒸し暑い夜だったのを覚えています。
外にでると、自分たちの泊まった旅館の目の前には、比較的きれいなホテルがあり、多数の宿泊客が泊まっているように見えました。
しかしそこから1分も歩くと、廃墟と化したホテルが並んでいます。私たちはその中でも、なんとか玄関まで辿りつけるホテルをみつけて近づきました。
ガラスには、10年以上前の日付で破産による閉館のお知らせの紙が貼られており、やはり経営が大変なんだなと思ったものです。
かなり大規模なホテルですが、つくりが古い感じでエントランスに大きな赤いエスカレーターが備えられているのが目立ちます。
連れは廃墟に魅力を感じるのだと言って中に入ろうとし始めました。
私も怖さはありましたが、ただ古く汚くなっているだけで恐怖はなかったんです。
むしろ今泊まっている旅館の方がずっとボロくて1人でトイレに行くのも怖いくらいでした。
玄関は開かなくなった自動ドアでしたが隙間ができており、身体を横にすれば入れるくらいだったので、そこから入りました。
中はやはりバブル時代に建てられた感じの派手さのある雰囲気が漂います。
エスカレーターと同じく、ラウンジのソファーも真っ赤な装飾で彩られており、テーブルもゴツゴツとした派手なものでした。
さすがにエスカレーターを上がるのは壊れてしまいそうで怖かったので、1階を軽くみて帰ることにしました。
特に何もなく旅館に戻る途中に、私たちはあることに気付いてぞっとしました。
先程行った廃墟ホテル自体も、その周辺も全く明かりがなく真っ暗闇なのです。
懐中電灯どころか、携帯電話の明かりもつけないまま、私たちは電気のない廃墟ホテルの中をみて回れたのです。
しかも記憶には暗闇ではなく、まるで夕方から明け方の日の光でみているように、ホテル内の色味から細かい装飾まで覚えています。
もう一度戻ろうとしたのですが、今度はあまりにも外が暗くて先程のホテル近くまで行くのも怖いほどで断念しました。
翌朝出発時に車で廃墟ホテルを遠くから確認しましたが、一体昨日はなんだったんだろうと不思議な感じでした。その場では何もなくとも、後から怖さの湧く体験でした。
不思議!当然電気なんてついてなかっただろうし…