ご退去いただいた？

文才もないし長いし、あまりにも都合がよすぎて夢だと思うけども暇つぶしにでも・・・。

転勤族でもないのですが私の実家は持ち家ではなく、基本的に子供の頃から同じ市内で引っ越しを繰り返していました。

事故物件や心理的瑕疵物件といわれるものを狙ったこともないし、この物件は事故物件です！なんて言われたこともありませんが片田舎で家族４人で済むには一軒家でそれなりに古い物件も多いので不可思議な体験も何度かありました。

最初にあったのは私が５歳の頃に引っ越しした一軒家。
もともとは土間があり庭に鶏小屋があったり縁側がある築７０年といわれる家をおよそ５０年ほど前に改装リフォームしたものでした。

土間だった場所は枯れ井戸がそのまま封印されて納屋として、鶏小屋は物置小屋として、ところどころに面影を残していました。

特に大きな問題もなく過ごしていましたが小学生～中学生あたりからトイレの鍵が誰もいないのにしまっていたり、誰も触れていない洗濯ものが降ってきたり。

極めつけはご飯支度をしていた母が本日のメニューを言ったと思ったら突然怒り出し、何事かと問いかけると「それまずいからいらない！って言っただろう？」と。

弟も私も何も言っていないのです。

更に茶碗を一人分多く出したりと母親も不思議そうでした。

その後家に泊まって茶の間に布団を敷いて寝ていた母の友達が台所の方へ足を引っ張られたとのこと。

母親の霊感持ちのご友人曰く「三人ほどいると思われる、おそらく家族というわけではないが男女と子供」と。

まっさか～等と笑っていましたがこれが所詮フラグというものでしょう。

ありがちな話ですが、ある日疲れて茶の間のソファで眠りこけてしまい気が付くと金縛りに。

ドタドタと足音が台所からすることに気が付きそちらに首を向けると幼稚園～小学校低学年程の男の子が走り回っていました。

あぁこれはお姉さんが言っていた・・・と合点がいったところで恐怖より謎の怒りが沸き上がりました。

何故か近くにあったリモコンをつかんで少年に向けて投げてしまいました。

こちらにぐりっと不気味に首を回した少年がこちらに四つん這いで近寄ってきました。
正直内心怖いし動けなくなりそうなものですが、本当に夢の中なのか夢の中だと思い込んでいたのか。

私は子供の頭をつかんで引き倒してしまいました。
そのまま馬乗りになり怒りに任せ何故か少年のサラサラの髪つかんでひたすらむしっていました。
立派な幼児虐待です。
青白い少年の唖然とした半開きの口に驚きに見開かれた不健康な目元。

そこで目が覚め心臓はバクバクしていました、あたりは静かで窓からはうっすら明かりが差し込んでいました。

もちろん手に髪の毛を握っていたということもなくリモコンも台所にはありませんでした。