霊も興味津々

あれは私が大学生の頃です。

大学生に成って初めての夏休みに友達を誘って旅行に行きました。

学生なので過疎化が進んだ村の格安ホテルに泊まり近くの海でサーフィンをすると言うプランです。

宿に着くと薄暗く不気味な雰囲気でした。

安かったのだから仕方ないと諦めつつ通された部屋で記念に何枚か写真を撮りました。

その後海に行き思い切り楽しみました。

近所の人から「若い人が沢山来て賑やかだね」とよく声をかけられ気分よく過ごせました。

1泊2日の旅行だったのであっという間に帰る事になりました。

名残惜しかったので最後にもう1度宿の前で写真を撮ったのです。

後日写真を現像すると所々変なものが映っていました。

最初宿に来た時に撮った写真の窓に顔の様なものが映っていたのです。

部屋は3階だったので外に誰かいるのは有り得ません。

海に行った時の写真には水辺にいくつか顔があり、最後宿の前で映した写真には私達の足元に顔がありました。

不気味に思いましたがよく見てみると特に苦悶の表情を浮かべるでもなく私達の事を覗き込んでいる感じでした。

念の為霊感の強い友達に見てもらいましたが嫌なものは感じないと言われました。

おそらく、滅多に人の来ない村なので霊も私達が珍しく見に来ていたのではないかとのこと。

色々見られていたのかと思うと怖いと言うより恥ずかしいと言う気持ちの方が強かったです。