有名なお化けトンネルでの恐怖体験

実際に私が体験したできごとです。
私の地元には心霊スポットと有名なとあるトンネルがあります。
高校生の時に友人ら5人と肝試しにそのトンネルをバイクで駆け抜ける企画をしました。

深夜2時ころ現地に到着。辺りは真っ暗で街灯すら立っていない森の中のトンネルです。
如何にも何か出そうな雰囲気が漂っていましたが、若さゆえの無謀さもありみんなで突入しました。

バイクのライトをハイビームにしても奥まで照らされない真っ暗なトンネルを数100メートル進んだところで友人の一人に異変が起きました。
「ここまじでやべぇかも…」
私は霊感などないので全く何も気にせず、おびえる友人の制止を振り切りさらに奥へと進もうとしました。しかしそのすぐ後…
「やばい！壁からめっちゃ手が出てる！」友人は青ざめた顔でそう叫んだのです。

最初は他の連れを怖がらせようと演技しているのかと思いましたが、あまりにも冷や汗や顔の表情が悪く、ただ事ではないのでそこで引き返すことにしました。

その後1人の友人の家に行き、みんなで朝までゲームをしながらその場は楽しく過ごしました。

翌日。午前11時ごろに目が覚めた私たちはぼちぼち帰ろうと、電動シャッター付きの車庫に停めさせていただいたバイクのもとへと向かいました。何気なくバイクのボディに目が言った瞬間、その場が凍りつきました。

止めていた4台のバイクに大小無数の手形があったのです。明らかに幼い子供のものと思われるものから、大きな手形まで、バイクのサドルやボディ、マフラーまでにもびっしりとついていました。
その日泊った友人は一人っ子ですので、家に幼い子供もいるわけではありません。また両親ともまだどこにも出かけたという様子はなく、私たちが入庫してから今まで誰もこのシャッターの中に立ち入ってないことがわかりました。

霊感の全くない私でも、さすがにこれは驚きを隠せませんでした。昨夜の友人が言っていた無数の手の正体はこれか！と恐怖でたまらなくなりました。

友人のご両親に相談した結果、参加した5人全員お祓いを受けることになり、その日のうちに行ってきました。それ以降前と変わらない日常がやってきましたが、未だにあの日の怪奇現象は忘れられません。遊び半分で心霊スポットに近づくのもやめました。

ちなみに後でわかった話ですが、私たちが赴いたトンネルは元々首切り場（処刑場）だったらしく、大人子供かまわず沢山の方が亡くなっている場所だったそうです。