「あなたの足元、大丈夫ですか?」
投稿者:やーしゅん (6)
これは、東京都営の有名な霊園に行った時の話です。
確かあの時、夜中の2時を回っていたと思います。
今に思えば、丑三つ時って、本当にそういうことがあるんだなと。
ある夏の夜、その霊園近隣の公園で、4人で集まって
アルコール片手に盛り上がっていたんです。
すっかり出来上がっていた仲間たちは、よし!肝試しに行こう!と、
その霊園へ侵入したのです。
私としては、4人もいれば全く怖いことなんてないだろうと、
勝手に思い込んでいたのですが、あんなことが起こるなんて。
薄暗い霊園のお墓の間を、キョロキョロしながら歩いていると、
仲間のひとりが、こう切り出しました。
「お前ら知ってるか?幽霊は”結び目”に憑りつくんだってよ!?」
みんな一斉に自分の足元を見ます。
全員、紐結びスニーカーでした。まさかね?とみんな半信半疑。
「草木も眠る眠る丑三つ時。出るって、ホントかね?」と誰かが。
この瞬間、ゾワっときました。
いくつもの条件が重なってくると、おいおいやめてくれよと思いますよね。
まさにその心境です。
少し歩くと、会話に参加しているのが3人しかいないことに気が付きます。
3人が振り向くと、少し離れたところで、ひとりが立ちすくんでいたのです。
怯え切った仕草と表情で、足元を指さして助けを求めています。
変な冗談やめろよと思いましたが、次の瞬間、ギャッ!っと声が出てしまいました。
青白くぼんやりとした木の枝のようなものが、そいつの足に絡んでいたのですが、駆け寄ってよく見ると、、、
シワだらけの瘦せこけた腕と指でした。
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