彷徨う黒い人影について
投稿者:暇な主婦 (2)
11月の肌寒い季節のことでした。久しぶりに連絡をくれた会社の同僚と一緒に旅行に行く予定を立てました。会社の同僚とは5年ほどの付き合いで仕事で困ったことや相談したいことがあるといつも相談にのってくれる信頼できる同僚です。
旅行先は海外の歴史に触れる1泊2日のツアー巡りでした。旅行には毎回お守りとしてパワーストーンを持ち歩くようにしています。生活していると不思議な体験をよくするため、パワーストーンを身に着けると怖い出来事から守ってくれるらしいです。
1日目は、歴史博物館を巡るツアーだったのですがその博物館の近くにお墓がありました。博物館では、戦争に関係する展示物が飾られており見学した後お墓参りをしました。
不思議な出来事が起こったのはその日の夜でした。
ツアーが終わり、同僚と2人で部屋で話をしていたところ急に電気がついたり消えたりしました。一瞬のことだったため、あまり気にしないようにしていました。
しかし、触ってもいない本が倒れてきたり携帯電話が県外になったり不思議な出来事が続きました。
怖いとは思っていましたが気にしないようにし、お風呂に入る時間になり温泉に行きました。
温泉にはほかに人がおらず、一人で入浴していました。
誰もいないはずなのに誰かがいるような気がしており、遠くに立てかけてあったデッキブラシが倒れた時に見えない誰かがいるのだと確信しました。
ゆっくりお風呂に入りたかったのですが、早々に切り上げ同僚のいる部屋へと戻りました。
自分だけが不思議な体験をするのかが気になったため同僚に確認したところ、同僚も誰もいなかったけれど桶が落ちてきたと話してくれました。
不思議なことが続くもんだと思いながらも、眠りにつこうと布団を敷いて寝ようとしたところ、うめき声のような苦しそうな声が聞こえてきました。
てっきり同僚がうなされているのかと思っていたため起こしましたが声が止みません。同僚と話していてもその唸り声は自分にしか聞こえていないようなのです。どうしようもできないため、その日は布団をかぶって音楽を聴きながら寝ました。
2日目の朝、同僚が先に起きているようだったので寝ぼけながらも黒く見える人影に話しかけました。そうしたら、その黒い影はこちらを見て何かを訴えたそうにしていましたが、何を求めているかがわかりませんでした。
黒い影を同僚だと思っていたため、二度寝から覚めその話をしたら同僚ではないとのことでした。特に物が落ちてきても当たるわけではなく、被害がないため怖い体験をしたとぐらいにしか思っていませんでした。
旅行から帰宅し、不思議な夢をみるようになりました。同じような夢なのですが、多くの黒い人影が動いていて「現実世界でも見えるようになりたいか」と問われました。怖くなったため、見たくないとはっきりと答えてからその夢は見なくなりました。
後々気づいたことなのですが、パワーストーンに亀裂が入っていました。きっとパワーストーンが身代わりになってくれたのだと思います。
以上が不思議で怖い体験でした。
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