ドッペルゲンガー
投稿者:空穂 (6)
短編
2021/12/10
21:25
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「……昔、私のドッペルゲンガーがいるって噂があったでしょ」
「う、うん」
「あれ、なんでドッペルゲンガーはいつも暗い顔してるのか、話を聞くたびに不思議だったんだよね。でもさあ、やっと分かったんだ」
「え?どういうこと……?」
「そりゃあ、暗い顔にもなるよねえ。俯きたくもなるよねえ」
「Aちゃん……?」
「あんなことになるなら、暗い顔にもなるよねえ!そりゃあそうだよねえ!俯きたくもなるよねえ!だって、あんなことになるんだもんねええ!!」
そう叫んだAちゃんの顔は、どんよりと暗く、まるで昔見たドッペルゲンガーのように生気がなかったのだという。
数日後、Aちゃんは亡くなった。
病死、と言われている。
だが、Eさんは、こう考えている。
Aちゃんは、自分のドッペルゲンガーに会ってしまったのではないだろうか、と。
果たしてAちゃんは何を知り、何を見てしまったのか。
彼女が死んだ本当の理由は、今でもわからないままだという。
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なにこれこわい
ドッペルゲンガーに会うとどうなるんだ…