職場で自殺したコールセンターのセンター長
投稿者:脱兎 (2)
私がコールセンターで働いていた時の話です。
当時60代だったセンター長が、職場の自室で首を吊り、自殺しました。
部下との不倫関係が奥様にバレそうになったらしい…という噂がセンター中に流れました。
職場での自殺だったので、第一発見者の秘書が気絶したり、彼の自室を片付ける清掃業者を呼ぶなどの異常事態に、私達は彼の死を悼むより(迷惑だな…)という心境になっていました。
彼の死から1週間が経った日の事、私はお客様のクレーム対応をしていました。
お客様の怒りは収まらず、一方的に怒鳴られること3時間が経過。気付けば夜の20時が過ぎていました。
翌日私は休みだったのですが、お客様から「また明日電話するぞ!」と言われ電話を切られたため、お客様の要望やクレームに発展した経緯、自分がどんな回答をしたか等、次に電話を受けたオペレーターが困らないよう詳細に履歴を残す必要がありました。
3時間の対応内容を簡潔な文章にまとめるのは難しく、作文に苦慮しながらPCに向かっていました。
職場には私と上司の二人きりでした。
(私の作業が終わらないと上司も帰れないのに申し訳ない…)と思いながら、センター内の壁に設置してある電光パネルをフト見上げました。
パネルには通常「1日の入電件数」や「お客様の待機件数」等が表示されます。
待機件数とは「只今混みあっているので、しばらくお待ち下さい」のアナウンスを聞きながら、オペレーターが出るまで待機しているお客様が何人いるかを表しています。
見上げたパネルには、待機件数が「1」という数字が表示されており、私は目を疑いました。
コールセンターの受付時間は20時で終わっており、それ以降の問い合わせは、24時間対応のオペレーターがいる別の階の部屋に自動転送される仕組みになっているので、私がいる部屋の待機件数は「0」のはずです。
もし転送システムに異常があれば「電話が全く入って来ない」と、担当者が本部に様子を見に来るはずですが、そんな様子もありません。
私は【繋がらない回線の向こうに、誰かがいる】と理解し、急に寒気がしました。
上司に「○○さん。早めに帰ろう」と声をかけられ、ハッとした私は慌てて入力を済ませ、急いで帰り支度を始めました。
ビルを出た瞬間、上司が「センター長があんな事になってから、システムがおかしいんだよね。何回チェックしても故障は無いんだけど」と話してくれました。
「そ…そうですか…」と戸惑い私に、上司は「ま、幽霊と電話は相性良いらしいからね。○○さんも、49日過ぎる頃までは出来るだけ残業しない方が良いよ。お疲れさま」と爽やかに言い、駅に向かって行ってしまいました。
その後、私が不思議な現象に遭遇する事はありませんでした。
ですが「待機件数1」の表示が出ていた時、もし私が電話を受けるボタンを押していたら、電話の向こうのセンター長と繋がってしまったのかもしれない…と思うと、今でも背筋がスーッとするのです。
何も職場で死ななくても。。。
会社への当てつけだと思うとそれはそれで怖い
自殺の半分以上は○○だって本当なんでしょうか?
こっわ‼︎