受話器から聞こえるすすり泣く声の正体
投稿者:Ryo (2)
愛知県のとある場所へ引っ越した時の話です。
住みやすい閑静な住宅街にあるマンションなのですが、買い物などで使う途中で、あまり通りたくないなと思う道が数ヶ所ありました。中には神社へ続く道もありました。
妹が家へ帰る途中に連絡をくれる時、たまになのですが、女性のすすり泣く声がするのです。いつもではありません。
私が外から家にいる妹へ電話をしても、女性のすすり泣く声はしないそうです。
すすり泣く声だけではなく、しゃくり上げながら泣きじゃくる声の時もありました。
私は多少霊感を持っている方ではあります。しかし、妹の方がとても霊感が強く、キツネや他の何かを連れてきてしまう時があって、玄関で清めの塩を撒いてから家へ入ってもらう事も多かったりしました。
今の家に住むようになってからです。妹からの電話で女性のすすり泣く声がするようになったのは。
ある日、妹に聞いてみました。
電話から女性のすすり泣く声がするというのは毎回伝えてありました。妹は怖がりなので、きちんと落ち着いて聞いてもらえるような時にですが。
「(女性のすすり泣く声がする時)どういう気持ちで電話をしてる?」
妹は「心細い。悲しい。孤独だと感じる。迎えに来て欲しい時にそう言われてる気がする」と答えました。
もうひとつ分かったのは「神社の近くを嫌だなあと思いながら通っている」そうなのです。
真相は分かりません。
多分、妹の悲しみに呼応した「なにか」が神社の近くにいて、妹と電話を通じて私に伝えてきたのでしょう。
おそらく、悲しみというのは生きているもの、そうではないもの、共に持っていて、誰かに伝えたくて、何かしらの形で昇華していくものなのかもしれません。
今でも、時々妹からの電話口からは女性のすすり泣く声がします。
悲しみという感情は、なかなか昇華するのが難しいですね。
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