都内某所の飲食店で働いていたころのことです。
私はホール係だったのですが、誰もいないのになぜか人の気配を感じることが多くありました。しかも、移動する気配まで感じたりしていました。でも、こういうことは誰しもがあることだろうと思って、なるべく気にしないようにしていました。
ところがある日、社長の奥様と話す機会があり、「この店、変な感じがすることとかない?」と聞かれました。訳を聞くと、小さいお子さんと営業時間外の店内でボール遊びをしていた時に不思議な事があったそうです。
ボールを転がすと、お子さんは喜んで取りに行って投げ返してを繰り返していたそうです。しかし、ある場所に転がっていった時だけは怖がってボールを取りにいかないというのです。
「子供って見えるっていうし、何かいるのかもね。」とおっしゃっていました。
それから月日がたち、偶然にもそのお店で働いたことのある人と知り合いました。その人は会計係で、お店の入り口近くにある、小さい窓口がついている部屋で仕事をしていました。ある日、知らないおじさんが窓口を覗き込んでニコッと笑ったそうです。その人は、ホール係がお客様の来店に気づいてないのかと思い、すぐに部屋から出たところ、誰もいなかったそうです。ホール係に聞いても、誰も来ておらず、店内を見渡してもそのおじさんは見当たらなかったそうです。
その人が、ほかの店員にその話をしたところ、もしかして店で亡くなった人の幽霊かもね、と言われたそうです。その店では昔、心臓発作を起こして亡くなった中年男性がいたそうです。
もしかして、私が感じた気配、お子さんが怖がった何か、知人がみたおじさんは亡くなった方だったのでしょうか。
今思い出してもゾッとします。

























死んでるのにわざわざ現れるって迷惑なおっさんやね!