奇々怪々 お知らせ

心霊

ホノボイチサンイチイチさんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

笑い顔の火の玉
短編 2026/02/14 13:33 23view

​5〜6年ほど前、整体師として多忙を極めていた頃の体験です。

​ある夜、仕事から帰宅し泥のように眠りにつこうとしたのですが、妙に寝つきが悪く寝返りを繰り返していました。ふと目を開けると、暗闇の中に青白い火の玉のようなものが浮いています。

​よく見るとそれは「笑い顔」でした。口元は楽しげに歪んでいるのに、目だけは一切笑っておらず、ただ無機質にこちらを凝視している。その異様な不気味さに、私は目を閉じてやり過ごそうとしましたが、瞼の裏にまでその顔が焼き付いて離れず、結局一睡もできぬまま朝を迎えました。

​数日後のことです。

蓄積した疲労のせいか、再び寝付けずにいた矢先、凄まじい金縛りに襲われました。自分の身体が自分のものではなくなるような、中身を強引に書き換えられるような感覚。そして視界の端には、あの火の玉が群れをなして私を囲んでいました。

​恐怖で喉が震えましたが、必死の思いで念仏を唱え続けました。気づけば朝の光が差し込んでおり、それ以降、その姿を見ることはありません。

​夜の神社参拝が引き金だったのか、あるいは極限の過労による自律神経の乱れだったのか。真実は分かりませんが、あの「笑い顔」だけは、今も私の記憶に深くこびりついています。

1/1
コメント(0)

※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。

怖い話の人気キーワード

奇々怪々に投稿された怖い話の中から、特定のキーワードにまつわる怖い話をご覧いただけます。

気になるキーワードを探してお気に入りの怖い話を見つけてみてください。