深夜のコンビニバイトが体験したちょい怖な話
投稿者:花月 (1)
私はコンビニで深夜のアルバイトをしています。
かなりの田舎なのでお客さんはほとんど来ず、掃除やら倉庫の品出しやらが主な仕事になっています。来客を知らせるチャイムが鳴ったら顔を出して「いらっしゃいませ」と言う感じです。
で、チャイムが鳴ったのにお客さんがいないってことがよくあるんですよ。最初は誤作動かと思ってたんですが、どうも蛾みたいなデカい虫がセンサーの前を飛ぶと、それに反応しちゃうみたいなんです。特に夏はそんなんばっかなので、どうせ虫だと思って顔を出さずにいたらお客さんでクレーム入れられたりとかもありました。
そんな日々を送っていたんですが、ある時レジで金を数えていたら、チャイムが鳴ってドアが開いたんです。でも、いらっしゃいませーって言いながら見たら誰もいない。また虫かと思って金を数えるのを再開しようと思ったんですが、疲れとヒマとでふざけようと思って、ただいまアイスクリーム値引きキャンペーン中でーす、みたいな宣伝を言ったんですよ。
そしたら、背中にバババーっと寒気が走りました。凄く冷たいミミズが、背骨を上から下へ滑り落ちていったみたいな。その後、後ろからいきなり肩を掴まれたみたいに、体がびくっと震えて、一瞬だけ動けなくなりました。ヒュッて喉が鳴る音がして、呼吸もできなくて。
それはほんとに一瞬で、数秒後には何事もなかったみたいに体を動かせたんですが、尾骨の辺りにありえんほどの汗をかきました。漏らしたのかって怖くなるくらい。
ビビリ散らかした私は「スミマセン」って言って揚げ物を作る機械がある部屋に逃げ込み、タバコを吸って落ち着いて、金を数えるのに戻りました。
こうして説明すると大した事ではないんですけど、誰もいない店内に自分1人だけっていうシチュエーションも相まって、めっちゃ怖かったです。
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