紙芝居おじさん
投稿者:mogumogu (4)
ミヨちゃんは半年前ほどに東京から引っ越して来た女の子だった
都会の匂いがする子でとても端整な顔立ちだったのだが
気が弱かったからか
定期的にやっかみでハイカラな服装をからかわれたり意地悪をされたりしていた。
そんなミヨちゃんをおじいちゃんはすぐに好きになったそうだ
「じゃあ一緒に帰ろう!裏山の公園で紙芝居来てるから一緒に観にいこ!」
と思わず口からこんな言葉が出ていた
「本当?いいの?」
ミヨちゃんが聞いて来たのでおじいちゃんはミヨちゃんと一緒に公園に紙芝居を見にいくことにした
初夏の日で15時でもまだまだ暑い日だったが公園にはおじいちゃんとミヨちゃん以外にも10人以上の子供たちが集まっていてその中には友達のたけし君とみのる君もいた。
たけし君とみのる君はおじいちゃんの方を見るとミヨちゃに気づいたのか一瞬驚いた表情を見せ、気まずそうに目をそらし2人でヒソヒソ話を始めた
そうこうしているうちにでかっぱなおじさんの紙芝居が始まった
さっきまでガヤガヤしていた公園が一瞬で静まり返り
ツクツクボウシの声だけが公園にけたたましく響いていた
みんなでかっぱなおじさんの紙芝居に熱中しているのだ
ミヨちゃんも例にもれず
額から流れ落ちる汗も気にならないほど紙芝居に見入っていた
「こんな楽しい紙芝居初めて観た!」
とミヨちゃんが興奮気味で言って来た
「だろ?」
「俺たち最初から見てるから!」
いつのまにかに遠巻きでヒソヒソ話していた、たけし君とみのる君も話に加わっていて
4人であーでもないこーでもないと紙芝居の感想で盛り上がっていた時だった
いつも紙芝居が終わるとおじさんが折り紙やおまけみたいな物をくれたりすることがあり
その日も数人子供が周りに集まっていたのだが
「鼻を触るんじゃない!!!!」
ものすごい大きな声で怒鳴り声をあげておじさんが1人の子供を突き倒した。
子供は突き飛ばされた衝撃で尻餅をついてキョトンとしていた
その場にいたみんなもキョトンとしていた
人間怖いと改めて知る話
監禁されたのか?はたまた別の世界に連れていかれたのかな?
ミヨちゃんがでかっぱなになって帰ってくるオチかと思ったけど違ってよかった
良かれと思って紙芝居に誘ったのが仇になったってのが少し切ない
紙芝居おじさんはずっとターゲットを定めるためにそんなことをしていたのかな
それにしては非効率的すぎる気がするし犯行前日にいきなり決めたのかな
何か一つものすごく特徴があれば、みんな印象はソコに固定されて他がボヤける と、何かの心理学の本で読んだ。つけ鼻が特徴的過ぎて人相を分からなくさせてた、誘拐殺人犯なのかも。結末はあまり考えたくないが、そういう事なんだろうね。ノンフィクションなら。
これ読んで千葉女子中学生誘拐事件を思い出した
あれも代表者を一人選んで戻ってこなかった
誘拐系か・・ 現実におきそうで怖い・・・・
ためはち
怖いですねー
人さらい 今で言う「誘拐」事件ですが、大きな鼻は、変装用だったのでしょうね。
最初から、紙芝居屋になりすまし、誘拐しやすそうな子どもを物色していたのかもしれません。
ミヨちゃんは、女の子。古くからこの地に住み着いている男の子たちとは違い、他所から移り住んできた家族の子どもで、他に親しい友だちもいなさそう、拐うのにうってつけだったのでしょうね。
ここまで、はっきりしているのであれば、妖怪や魑魅魍魎のたぐいの仕業とは思えないのですが。
子どもを狙った犯罪は、いつ、どこでも起こりうることと気を引き締めないといけませんね。
女は怖いとよく言うけど男も怖いですよね
今は幼稚園でも知り合いでも知らない人でも絶対に(手を広げた長さで円を作ってみてその距離に人を近付けない。距離感積めてくる人から逃げて)って教わってるよ。因みに手を引っ張られたら足を踏むか噛むかで油断させて声を出して逃げろって。
おいおい、じいさん、お前じゃねえか、余計なことしやがって
作者さんの意を汲むつもりで書くけど、付け鼻を触られることで豹変したのは梅毒であった可能性を印象付けていて、そこから誘拐が性的な目的だと感覚的に繋がる事で怖さを助長しているのではと思いました。
女の子は殺されたんだろう
解体されて食われたのかも
闇芝居おじさんを彷彿とさせるな
よってらっしゃい 見てらっしゃい
闇芝居の時間ダヨ~
子供の警戒心の無さは親御さんたちには心配でしかないやろな
当時はよくいたらしいね人さらい
全体で見れば紙芝居屋が子供をさらうだけの話だけど、臨場感があったので不気味で面白かった。