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不思議体験

コワワさんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

田舎のキ○ガイ
長編 2026/09/07 21:20 148view

辺りはだんだん暗くなり始めていました。

普段なら絶対に引き返すところなのに、この日の僕はなぜか、神社へと続く階段を登り始めたのです。

登り始めてすぐに、木々や葉によって夕日の明かりが閉ざされました。

薄暗い森の中で、蝉がうるさく鳴いています。

その声がまるで警告音のようで、

「この先に侵入してはいけない」

と言われているようでした。

この時点で階段を登ったことをかなり後悔していた僕ですが、

「ここで引き返したらダサい」

という謎の意地に背中を押され、鳥居の前まで来ました。

下で見たよりも大きな鳥居には、中央に[○○○]と、おそらくこの神社の名前であろう文字が書かれていました。

鳥居をくぐると、目の前には小規模な祠がありました。

その祠は日本瓦で作られた入母屋造りの屋根で、正面にはしめ縄が付けられた小さな鳥居があり、その先には賽銭箱がありました。

いわゆる、ただの小さな祠です。

なのに、なぜか僕はそれがとても怖かったことを覚えています。

引き返そう。

そう思って振り返ると、祠の後ろから何かの声が聞こえてきました。

虫とも動物とも違うその声に一瞬驚きましたが、それがすぐに人間の声だと分かりました。

小さい声でぶつぶつ喋っているので、何を言っているのかは聞き取れませんでしたが、話している間隔から、

「誰かと電話でもしてるのかな?」

と思いました。

何はともあれ、自分以外に人がいたんだと安心しました。

ですが、すぐに別のことに気がつきました。

なんで、こんな小さい声が聞き取れたんだろう?

その答えは簡単でした。

辺りが異常に静かなんです。

ここに来る途中の階段では、うるさいほど蝉が鳴いていたのに、それが一切聞こえない。

それどころか、葉が揺れる音さえしない。

まるでここだけ時間が止まっているかのような、そんな気分でした。

それに気づくと同時に、額に嫌な汗が滲みます。

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