後日、二度目の結婚式当日、新郎側の代表として俺が運転手となり、
その奥さんの実家に向かった。
田舎の一本道を車で進むと、突然、光景が変わった。
巨大な屋敷が現れたんだ。立派な庭。手入れされた松。
そして駐車場には高級車が何台も並んでいる。
メルセデス、レクサス、ポルシェ───
その中に自分の軽自動車が一台交じるのが、すげぇ惨めだったよ。
屋敷の中は、さらに奇妙だった。古い木造の構造は保たれているけど、
内部は完璧に現代化されている。
奥に通されながら、俺はざっと家を見渡した。リビングには最新型のテレビ。
台所には高級なシステムキッチン。あまりにも、アンバランスな家。
「ようこそ」
義父が現れた。白髪交じりだが、エネルギッシュで、洗練された笑顔。豪華な紋付袴。
しかし目は、何かを測るように動いているように俺には見えた。
そのまま、神前式を行うという祠の前に参列者皆で移動する。
屋敷の裏から続く、石畳の先に、瑞垣に囲まれた、荘厳な祠があった。
そこで待っていた神主と合流し、神前式が始まった。
厳かな神前式だった。行事はつつがなく行われた。
誓杯の儀の時、祠の前で同時に、水合わせの儀が行われる。
お神酒と、両家から汲んできた水、それらが注がれ、杯の中で混じる。
違和感を感じて、後で調べてわかったことだが、
水合わせと、誓杯の儀は別々に行われることが通例らしい。
この村独自の風習だろうか?
兄貴が親指を上にして杯を両手で持ち、三口に分けて飲む。
新婦側の高齢の親族たちの視線が、刺すように兄の口元に注がれる。
兄貴が最後の一滴まで飲み干したのを見て、
一族の者たちが深く息をする音が聞こえた。緊張が解かれたため息。
儀式は終わる。祝いの言葉が上げられる。
神主が社にお供えと一緒に奉納、参列者皆が笑顔になっている。
神事が終わった後、屋敷に戻り、お下がりを集まった参列者で分け合い宴会を行う。
和気あいあいとした宴だ。






















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