放課後の公園。
砂場の砂は白く乾いていて、ブランコの鎖が風に揺れてカラカラ鳴っている。
俺とあきは鉄棒にぶら下がったり、地面に棒で絵を描いたりして遊んでいた。
家が近かった俺たちは、小さいころからずっと一緒に遊んでいた。
「ねぇ、そろそろ帰る?」
あきが言う。
でも、帰りたいって感じじゃなくて、ただの口癖みたいだった。
「もうちょっと遊ぼうよ」
俺がそう言ったときだった。
「ねぇ、ぼくも混ぜてよ」
背中のほうから声がした。
振り向くと、俺たちと同じくらいの年の男の子が立っていた。
見たことのない顔。
その男の子は“青色”の体操服を着ていた。
うちの学校は学年カラーがあり、今年、青は“6年生の色”だ。
でも、その男の子はどう見ても6年生には見えなかった。
背の高さも、顔つきも、俺たちと同じくらい。
「誰?」
あきが小さく言う。
男の子はにこっと笑った。
「ひろき!かくれんぼしようよ。3人ならちょうどいいでしょ?」
初対面なのに距離が近い。
俺の名前もあきの名前も言ってないのに、
「ねぇ、俺くんが鬼やってよ」
と自然に呼んでくる。
あきが俺の袖を軽く引っ張った。
“やめとこ”って合図だと分かったけど、
俺はどこか寂しげなひろきの誘いを断れなかった。
「……いいよ。じゃあ俺が鬼ね」
「やった!」
ひろきは嬉しそうに笑って、公園の奥へ走っていった。
その走り方は、なんというか――
隠れる場所があらかじめ決まっているかのように迷いがなかった。



























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