特に「おかしな事を言わないように」とも言われず流されたのでした。
二年ほど経ちましたか「タツオの家」は突然引っ越しました。
引っ越しを見た記憶はなくて、突然もぬけの殻になったのです
父母は何も教えてくれませんでした。
三軒隣が空き家になった程度の事しか無かったのでしょう
私は外に遊びに出ると、いつも家の前にいて鼻歌をしながらしゃがんで絵を書いてる「たっ
ちゃん」が消えてしまったのです。
なぜ、そうしたのか判りませんが、私は三軒隣の家の玄関の扉を開けてみました。
ガラガラと音を立てて扉は開きました。生活感というか人の気配のない玄関に入り
二階に続く階段を見上げました。
なんとなく家の中は土足で歩き回ったような汚れがあったので、私は靴のまま階段を昇り
ました。和室の畳も茶色くなっていて柱や天井も薄汚れていました。
家具は何もありません。押し入れの戸は開いていました
覗きこんだり二階の窓から外を見たりと、子供の探検をひとしきりして一階に降ります
台所にもガラス戸棚が開いた状態でお皿もありませんでした。
天上から下がる電気を点ける紐を引っ張っても電気は点きません
夕方の日差しが一階の窓に斜めに入っていました。
台所と居間を見て、居間の奥にある障子の閉まった部屋を開けた時に、今でも覚えてる
怖い事が起こりました。
障子を開けたトタンにお線香の強烈なにおいがしたのです。
「あれ?」と部屋の中を覗くと、なぜかうっすらと煙っているような、それでいてお線香
の凄い匂いが外に漏れだすように鼻につくのです。
怖くなり障子を閉めて、ゆっくりと後ずさりして玄関まで行きました。
そこからは引き戸を急いで開けて玄関を飛び出したのです。
(なんか・・人がいたような気がする)
部屋の真ん中に座布団を敷いて、そこに老婆が正座してたような気がする
(空き屋じゃない)と思い込んだのです。
急いで家に帰りました。
夕食の時に父親と母親に私はその話をしたのです
「阪本さんの家に?勝手に入っちゃダメだろ」と父は怒りましたが、母は「開いたの?」
























※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。