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不思議体験

油汗さんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

幼馴染のあーちゃん
短編 2026/02/22 21:22 92view

夢の話って、あんまり怪談として好まれないとは思うんですけど、去年気持ち悪いことがあったので聞いてほしいんです。
最初にその夢を見たのは今年のはじめごろでした。
夢の中に、幼なじみのあーちゃんという女の子が出てきたんです。

その夢を見るまでは、彼女を思い出すこともなかったと思います。
それくらい記憶の彼方に封印された存在でした。
彼女は保育所から中学校まで一緒だった子で、一番家が近かったという理由で一緒に登下校したり、よく遊んだりしていました。
でも彼女は私の大切なものをよく盗んだり、無視したり、周りの友達に私の悪い噂を吹き込んだり、しょっちゅう意地悪をしてきました。
そのくせ私の一番の親友のような顔をして、毎日一緒にくっついてくるような子でした。
あーちゃんにされたことを書き連ねるとキリがありません。
高校に進学し、ようやく別れることができて縁が切れたのですが、とにかく私はあーちゃんが大嫌いでした。

夢の中で、あーちゃんは私に意地悪をしてきました。あのころのように。
私は悔しくて悔しくて、とにかくこのままでは気が済まないと思い、あーちゃんを罵倒しました。

「あんたみたいな性悪女、死んでしまえ!」
何度も何度も、大きな声で彼女を罵ります。何度も何度も。
「死んでしまえ!」
罵倒し続けるうちに、最後には自分の声で目が覚めました。
「死んでしまえ!!」
真夜中、冬だというのに汗だくでした。
嫌な夢見ちゃったな。そう思いつつも、その日はまた眠りました。

しかしそれからというもの、たびたびあーちゃんが夢の中に出てくるようになったんです。
あーちゃんはいつも私に意地悪をします。
その度私は彼女を罵り、仕返しをするようになりました。
起きた時の不快感は、最初の時ほどありませんでした。
むしろ仕返しができて、スカッとした気分です。

ですが困ったことに、その夢を見る回数が増えるにつれ、私の仕返しがどんどんエスカレートしていくのです。

仕返しの内容ですが、最初は履いていた上履きを脱いで、彼女の頭を軽くたたく程度でした。
しかし毎回、夢の中の私はどんどん凶暴化し、最終的には彼女の顔をなにか鈍器のようなもので殴るようになっていきました。
その鈍器がなんなのかはよくわかりませんでしたが、毎回とても硬くて重い感覚がありました。
夢の中で私は何度も何度も、力を込めて彼女の顔を殴ります。
彼女の顔は変形し、元の形がわからなくなっていきます。
それでも私は殴ります。
「死ね! 死ね!」
と、乱暴な言葉を投げつけながら、ありったけの恨みをこめて殴ります。
起きたあとには、殴った感触が手に残っているほどで、さすがにぐったりと疲れていました。
あーちゃんを殴る夢を見るようになったのは春ごろからです。
二週間に一回くらいの割合で、その後も断続的に見続けました。

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