ガチャ、バン、ドサっ、バタン
私はあまりの恐怖で固まった。
「えっ?だれ?お母さん?いや、お母さんだったらみんなの前に現れる。でも、鍵持ってるのってお父さん、お母さん、私しか…」
「どうしたの?」とみきちゃんが心配そうに聞いてきた。
今にも泣き出しそうな私は、
「誰かが家に入ってきた。」
「お母さんとかお父さんじゃないの?」
私は首を横に振り、落ち着こうと目を閉じ、深呼吸していた。
「お姉ちゃんだよ!」
とたかし君が言った。
「いや、私のお姉ちゃんはいな…」
「そうだよ!」
「お姉さんが帰ってきたんだよ!」
「何を言ってるの…私にお姉ちゃんいないのみんな知ってるよね…」
その場の雰囲気で強く否定することはできなかった。
恐る恐る、玄関を見にいくと、誰のものでもない、ボロボロのスニーカーが脱ぎ捨ててあった。
それを見て、私は泣き出してしまった。
みんなが慰めてくれていると、母が帰ってきて、「どうしたの?」と尋ねてきた。
泣きながら説明すると、母は、
「見間違えたんじゃない?だって、スニーカーなんてどこにもないわよ?」
先程まであったボロボロのスニーカーはいつ間にか消えていた。
母は心配しているみんなを説得させ、今日は帰ってもらうことに。
その後、小学校を卒業するまでの約1年間、みんなの家に行くと必ず「お姉ちゃん」が帰ってきていた。一度も姿を見たことはない。
「お邪魔してます!」と声をかけてみたが、なんと言ってるかわからない言葉が微かに聞こえてくるだけだった。
中学になり、部活や勉強などで忙しい日々を送るにつれ、小学生時代の「お姉ちゃん」のことはすっかり忘れていた。
しかし、そんなある日の夕食時、両親と私の3人で夕食を食べていると、
ガチャ、バン、ドタドタ、バサっ、ガラガラ、バタン!
という物音が突然家中に響いた。
一気に昔のことを思い出し、固まっていると、
「お姉ちゃん、帰ってきたね。」
と母が言った。
























怖い
その「お姉ちゃん」は何ですか?
すごく怖かったです!
すごく怖かったです!またみたいです!