「はぁッ、はぁッ、はッ、、、、ここまで来れば大丈夫かな、、、」
「きっと大丈夫だよ、、流石にあいつらもここまで探しにはこないはず、」
もう何回目なんだろう。いい加減終わりたいよ
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初めはこんなんじゃなかった。
ただただ楽しい夢だった。
「こんなに楽しいの久しぶり!毎日こんなだったらいいのにな〜!」
そんなことを願った私がバカだった。
壱夢
ただただ楽しい夢だった。どんなのかは覚えていない。でもすごく楽しかった。
弍夢
どんな夢だったか少し覚えてる。まだ楽しい。恋人と旅行に行くんだ。大好きなあの人と。あの人って誰だっけ。
参夢
何かに追われていた夢だ。なんだったんだろう。とにかく怖かった。見たこともない景色がいっぱいだ。どこに行くんだろう。
肆夢
嫌だ、死にたくない、殺さないで。そんな言葉が頭から離れない。私の声とあの人の声が重なる。痛いよもう殺してくれ、何を言ってるんだろう。
伍夢
首を絞められた。そして死んだんだ。でもまだ生きてる。死なない死なない殺してよ終わらせてよ。逃げたくても足が動かなかった。あの人はもういない。私も早く連れてって。お願いだから。
陸夢
列車が来た。これにのれば逃げられる。漠然とそう思えた。お家に帰りたい。もうこんな場所に居たくない。
「、、、ったのは、、、くせに、」
掠れた細い声は私の耳に届かなかった。
漆夢
列車に乗れた。奴らは乗れない。やっと逃げられる。この檻から抜けられる。なんとしてでも抜けてやる。そもそもこんなことになったのは恋人との旅行のせいだ。全部あいつが悪い。あいつが私を誘ったせいでこんな目にあったんだ。
























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