捌夢
列車が止まった。駅に着いたみたいだ。でも私の家の近くじゃない。まだ逃げられない。
駅に奴らが立っていた。やっと逃げられたと思ったのに。まだこっちのことは見えてないみたい。早く、早く生贄を差し出さなきゃ。私の代わりのやつにしてよ。私は許してよ。
私は乗客を突き飛ばした。奴らはニタニタわらってた。
次の駅も、次の駅にも奴らがいた。私は毎回他の人を差し出した。でも奴らはどこに行っても着いてくる。奴らは私を探してる。
玖夢
他の乗客も奴らに怯えている。いつ自分が差し出されるか怖いみたい。でも仕方ないじゃん、私の代わりに死んでよ。
そんな乗客たちは私を奴らに差し出すことに決めたらしい。次の駅まで私を押さえつける。このままじゃまた振り出しに戻る。そんなの絶対嫌だ。せっかくここまで来たのに。私はもう何回も奴らに捕まってるんだからお前らも我慢しろよ。私の代わりに死ねよ。
拾夢
また振り出しだと思ったら、駅に奴らはいない。もう諦めたんだ!やっと解放される!
ルンルンな気分で列車から降りたらお腹に違和感がある。何か、、刺さってる、、?見覚えがある。奴らが持ってたシャーペンだ。なんで?奴らはもういないはず。どうして?またやり直し?
奴らはいないわけがなかった。すでに列車の中に居たんだ。またしてもやり直し。何回目だろう。解放してよ神様。なんの罰なの。
「私にした行為が返ってきたんだよ」
え?、
「わたしの体は死んじゃったけど、あなたを恨む魂は永遠に残り続ける。せいぜい罪を償いなよ、できないと思うけど」
そんな言葉が聞こえた後、プツリと意識が消えた。わたし,何してるんだっけ?
そうだ、恋人と旅行に来てたんだ、とっても楽しいなぁ。
この時間が永遠に続きますように。























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