「見たやろ、あれを。あれを見たやつはな……一生、夜に音がするんや」
僕は泣きながらその場から逃げた。
母さんに話しても、「ひいじいちゃんは昔のこと、夢とまざってるのよ」と言うだけ。
でも、それからだ。
毎晩、夏になると、僕の部屋の壁の向こうから、
「……みて……」
って、小さい声がするようになったのは。
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