私(ただいまー。)
母(おかえり。遅かったわね。)
時刻はいつの間にか22時、ああ。やっぱりあそこはおかしかったのか。体感25分とかだったのに。でも戻ってこれてよかった。
いや、おかしい。私に母はいない。小さい頃に病気で死んだはず。しかも父親からは厳しい人だったと聞いている。こんな遅い時間に帰ってきて怒らないはずがない。
私(うん。ごめんね、次から気をつける。)
母(ええ。気をつけてね。)
やばいかも。お母さんの前だと思ってもないことを喋っちゃう。操られてるみたいに。でも、人の前に出なきゃ操られてるみたいにならないから今ここに記録しておく。
現在
だんだんと消えていくみたい。最近油断すると沈んでいくみたいになっていく。このまま消えたくない。だからできるうちにみんなに知ってもらう。
だから、こうなる前に言葉が分からなくなる道を通ってしまったら後ろに行かないで。真っすぐ進んで。ここはたぶん前の世界の反対にあるから。すべてが、逆だから。
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