しかしどうも寝付きが悪い。さっきはあんなに眠たかったのに。
眠れず手持ち無沙汰の俺は、何を思ったのかあのゲームを起動していた。
主人公の名前の文字化けを見て、文字化け解析ツールの存在を思い出し、主人公の文字化けを解析することにした。作り話に実際に住んでいた奴の名前を付け加えればリアルになるだろうと思ったからだ。
入力するのに苦労したが、入力出来てしまえば解析はすぐ終わった。解析ツールはただ与えられた仕事をこなし、
『許 さ な イ』
とだけ画面上に表示した。
流石に血の気が引き、直ぐに電源を落としてソフトをゴミ箱に放り投げた。
その後は布団にくるまって何とか眠った。
その夜、早速金縛りにあった。
あれは流石にやばいと思ったね。俺の家、やっすいワンルームで、玄関入ってすぐの所で寝てたんだけど、
明らかにアパートの廊下から足音がする。
サ、ヌチャ、サ、ヌチャって。片足だけちゃんと地面に付けないような足音だった。
その間も全く動けない。しばらくすると玄関の前に何かが来た気配がして、
ピンポーン、ピンポーン
コンコン、、、コンコン、、って。
早くいなくなってくれ、、、って必死に祈ったけどダメだった。しばらくして音が止むと、次になった音はこうだった。
ガチャ、、キィー、、玄関が開く音だった。
ペチャ、ペチャ、ペチャ、ペチャってこっちに来る。
絶対に目を開けちゃいけないって思って強く目を閉じてた。なんでそう思ったかって?もう既にそれが俺の顔の目の前にいる気配がしたから。俺の顔にそれの息がかかってたから。
焦げ臭い匂いがして、鼻が痛かった。それはフー、、フー、、って鼻息なのか荒い呼吸をしていた。心の中でずっと、すみませんすみませんって謝ってた。そしたらそいつがやたらと嗄れた声で一言
『ユルサナイ』
って。もう限界だった。余裕で気を失った。
朝目覚めるともうあれはいなかった。俺はと言うと、ちゃんと漏らしてた。
そんなことより俺の布団の周りには真っ黒な足跡と手形がめちゃくちゃ着いてて、昨日の夜の出来事は夢じゃないよってご親切に教えてくれているようだった。
そっからの生活は本当に辛かった。
だってずっと何か居るから。視界の端、ピントがあってない所に。ちゃんと見ようとすると消える。多分小学生くらいの子供だろう。
夜も怖くてあまり眠れなかった。毎晩のように金縛りに合うから。あの夜と同じように。
























こえーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー