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呪い・祟り

めろめろさんによる呪い・祟りにまつわる怖い話の投稿です

呪われたセクキャバ
短編 2025/03/16 12:34 1,865view
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「うわっ!」

そこには、こんなところに居るはずのない、ガリガリに痩せた子供がいた。
青白い肌にボサボサの髪、着ているのは汚れた肌着だろうか。
性別も年齢もわからないが、それが生きた人間でないことは瞬時に理解できた。
(やばい……ここから出なきゃいけないのに……)
まるで身体が言うことを聞かない。
指先ひとつすら動かすことができない。金縛りというやつだ。
痩せた子供は、ケケケと不気味な笑い声を上げると、動けない俺の顔を覗き込んできた。
眼球が無かった。
その代わり、本来眼球があるべき場所に、赤黒い芋虫のようなものが大量に詰まっていた。

「だめだよおにいちゃん、しばらくはわらってないとぉ」

とても子供とは思えないしわがれた声でそう言うと、そいつはいきなり俺の首筋に噛みついてきた。
そこで俺は意識を失った。

次に目が覚めた時、俺は事務室のソファに寝かされていた。
俺が起き上がると、パソコンで事務作業をしていた店長が振り向いた。
「あ、起きた?身体の調子どう?」
「え?あ、あの……」
一瞬、自分の身に何が起こったのか思い出せずに返答に困ったが、すぐにあの変な子供のことを思い出して身震いした。
「て、店長、あの、すみませんでした……」
咄嗟に謝ると、店長は少し困ったような顔で笑った。

「あーいや、こっちこそ悪かったよ。ちゃんと理由を話してなかったからね」
店長はそう言うと、あの子供のことを教えてくれた。

「昔うちで働いてた女の子がさ、あのシートで自殺未遂騒ぎを起こしたことがあってね。まあまだその頃は店名とか色々違ったんだけどさ」

店長の話によると、その女の子は大事には至らなかったそうだが、
「お腹にさ、客との子供がいたっぽいんだよ」
その自殺未遂がきっかけなのかはわからないが、お腹の子は流れてしまったらしい。
「それからさ、あのシートを使うと妙なことが起こるようになった。元気だった客が急に意識を失ったり、女の子が発狂したり。そのうち、あのシートは使いたくないって子が増えて、今の状態に至るってわけよ」
店長は何度も祈祷師などを呼んでお祓いを頼んだが、全て無駄だったらしい。
「多分あれは今後もあそこに居続けると思うよ。この店が無くなったとしてもね」

その後、俺はその店を辞めた。
今は店も無くなり、残ったビルも中国の会社が買い取ったらしく普通のオフィスになっている。
それでもきっとまだ、あそこにはあの子供がいるのだろう。

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