傘もささず、ずぶ濡れになっている。
少し猫背で、生気の感じられない、
髪の長い、白い服を着た女性。
——身がすくんだ。
初めて、あんな”ザ・幽霊”みたいなものを見た。
その幽霊は、ゆっくりと二階へ続く階段を上がっていった。
俺は動けなかった。
金縛りとかじゃなく、完全にビビってしまった。
階段を上る音が、雨の音に混じって聞こえてくる。
しばらくすると、その足音が止まった。
「俺の上の部屋か? それとも隣の部屋か?」
しかし、玄関が開く音はしない。
恐る恐る、俺は足音を立てないように階段を上がり、
廊下を覗いた。
——幽霊は、俺の上の部屋の”隣の部屋”の玄関前に立っていた。
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めちゃめちゃ怖いです。
やっちまったな〜
なかなか怖い
OMG…
心霊とヒトコワ…怖かったです
見える人は羨ましい。
触れるならなお、羨ましい
なぁ〜にぃ〜やぁ〜っちまったなぁ〜
幽霊でなくとも傘もささずにずぶ濡れで慌てることもなく歩いている人は怖い
コレ女性はなにしてたの?