虫人
投稿者:良平 (3)
短編
2025/01/28
22:20
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昔、自分には少し特集な性的嗜好があった。それは露出だ。
私が14歳だった時、家のすぐそばに広場があった。私はよくそこで露出オナニーをしていたのだが、
ある日コオロギが交尾しているのを見つけた。私には流石にそんな性的嗜好はなかったが、好奇心で交尾中のコオロギに精液をかけた。
それから数週間後、私の両親は偶然それぞれの事情で家にいなかったのだが、その日の深夜、私の家の玄関を何者かがノックしてくる音が聞こえた。
その音はどんどん大きくなっていき、ドアを叩くペースもはやくなってきた。
しかし、何者かがとびきり大きな音で玄関をドアを叩いた後、ノックの音は消えた。
私は怖くなりベッドでうずくまり、まともに寝れなかった。
次の日の朝、恐る恐る玄関を開けると、人間の腕と同じぐらいの大きさのコオロギの脚が落ちていた。
その日はコオロギの脚を適当に隠した後、外に出る気がなくなり学校を休んだ。
さらに次の日の朝、テレビを見ているとあるニュースが放送されていた。
私の家の近くの川に脚が一本ない人間ほどの大きさのコオロギの死骸が流されていた。という内容だった。
そしてそのコオロギは私にとても似た顔をしていた。
ニュースに出演した専門家曰く、コオロギと人が交配して生まれた生物の可能性があるとのことだった。
そしてそれが正しければ、その生物の顔はコオロギと交配した者の父か母に似ているはずだと言った。
私は自身がコオロギにしてしまったことを思い出した。
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