神様を見た日

蛇の項目、ミミズなどの小動物の項目、どこを探してもあの異様な生物は載っていませんでした。

その生き物がどこにも記載されていないと分かると、今度は当時存命だった曾祖母へと報告しに行きました、自分が見たものを拙い言葉で話し、曾祖母はそれを静かに聞いていました。

私の話を聞き終わると曾祖母は、「それは土の神様じゃないかな？」と言いました。

曾祖母曰く、最近は道路がコンクリートになったり、畑や田んぼがみるみる潰れて、身近に土が無くなってきた。

それに嫌気がさして、さらに田舎にお引越しをされたのではないか、との事でした。

更につけ加えて、道中散々な目にあったようだし、何も無ければ良いけど、と心配もしていました。

そしてその翌週、関連性があるのか否か、今も定かではありません。

経験したことの無い揺れ、轟音に私は泣き叫びました。

岩手・宮城内陸地震です。

私は最近までこれを偶然だと思っていましたが、そうとも言えない事実が発覚しました。

2024年の10月頃、友達と談笑している中で怪談の話題になり、この話を披露したところ、その中の1人が「俺も見た事ある！」と言いました。

友人が見たのは小学3年生の冬、2月の終わり頃だと言っていました。

その年は2011年、言わずもがなあの大震災がおこった年です。

その後の話の流れですずめの戸締まりと言う映画で私が話したのと酷似した生き物が出てくる事も知りました。

未だにあの謎の生き物と地震にどんな関連性があるのかは分かりません、これからもきっと謎のままだと思います、でも今は曾祖母の言う通り、私は土の神様を見たのではないかと思っています。

長文誠に失礼致しました。