夜中に現れた老婆
投稿者:tico (1)
今からもう30年近くも前の話ですが、東京で大学を終えて働き始めた頃でアパートで一人暮らしをしていました。
人によっては霊感がある、ないなどと話題に登ることもありますが、自分自身は特別霊感があるとは思ったこともなく、霊的なものを見た経験もありませんでした。
それでももっと若い頃から金縛りにはよくあっていて、ある夜も夜中に目が覚めて金縛りなんだと思っていましたが、しかしそのときだけは違いました。
仰向けに寝ていたのですが、体が動かないと同時に胸が圧迫されるような苦しさを覚え、呼吸も困難な状態でした。
なんとか目を開けてみると部屋は暗いのですが、掛け布団の上にまたがった髪の長い老婆が私の胸を押しているのが見えたのです。
さすがの私もびっくりして声を上げようと思いましたが、金縛り状態で声が出せません。動くのはまぶただけですので、恐怖心から思わず目を閉じました。
どれくらいの時間がたったのか、胸の苦しさが少しおさまったのでおそるおそる目を開けると、その老婆はいなくなっていました。金縛りもとけていたので、その日は頭から布団をかぶってなんとか寝ました。
朝起きてからもなんとなく胸の苦しさが残っていたので、病院を受診すると肋間神経痛との診断でした。それほど重大な病気ではありませんが、受診したことで悪化する前に完治できました。
夜中に現れた老婆は幽霊かとも思っていましたが、わたしが小さな頃に亡くなった、よくかわいがってくれた母方のおばあちゃんが私の病気を知らせるために現れたのではないかと思っています。
このことがあってから、金縛りは霊的な現象ではなく、不意に目をさましても体がまだ起きていないために動かないだけだと言う人もいますが、全てがそうではないと考えるようになりました。自分を見守ってくれているご先祖様が時々現れて、なにか重大なことを伝えようとしてくれているんだと考えれば、金縛りも怖いだけの霊現象ではないとも言えるでしょう。
婆ちゃん、肋間神経痛ごとき警告してくれなくていいから。そんな怖い方法でw
肋間神経痛もちやけど、あれって病気なん?痛い言うても数十秒で治まるし、そんな病院行くほどのもんでもないやろ。