子供の霊が一番怖い
投稿者:琥珀 (5)
Kさん曰く、近所で人が亡くなるとKさんの家に亡くなった人が来るのだそうです。寝てると枕元に立ち、パクパクと口を動かして気が済むまでずっとKさんの隣で口を動かし続けるのだと。私が「幽霊ってどんな感じですか?」と聞くと、「ずっと遠くに見えている人が間近にいる感じ」だと言っていました。「よくわかりませんね」と言うと、「大きな川があります、対岸に誰か立っています、人だと認識しているが、表情まではわからない、わかるのは性別ぐらい、そんなぼんやりした人が自分の目の前にいる感じ」だそうです。
「Kさんみたいな人なら声も聞けるのではないですか?」というと「声が聞こえる事は無い」と断言していました。
「で、そのアザは?」Kさんは落ち着いて話をしました。Kさんが1階の自室で寝ていると、不思議な気配に起こされました、部屋の中ではなく、その気配は窓の外からです、カーテンを開けて庭をみるとソフトボールより少し大きい肌色の丸い物が浮いていたそうです。
Kさんは「あぁ、これは子供だ」と思いました、一つだった物体がいつの間に5個ほどに増えており、真っ暗な庭に5つの肌色のボールが横並びに浮いてる感じです、
「子供か、慰めてやるか…」
と思って少し窓を開けた瞬間に窓の隙間から、もの凄い力で引っ張られてKさんは窓のサッシに顔面を強打しました、引きずり出されないように必死に壁とサッシを掴みましたが、もう駄目だと思った瞬間に2階からもの凄い勢いで階段を駆け降りてくる音がし、Kさんの部屋のドアが勢いよく開いた瞬間、
「K!どこ行くのっ!!!」
と母親が部屋を開けて叫びました。その瞬間にKさんを引きずり出していた力が弱まり母親がKさんの服を引っ張り窓から引き剥がし、窓を閉めました。母親に引っ張られ尻もちをついたKさんが見た庭は普段の庭では無く、見た事もない岩場でした。
Kさんの母親はKさん以上の力を持っており、息子の危機を感じて飛び起きて助けに来たそうです。翌朝、TVから幼稚園児の列に車が突っ込み5名の幼児が亡くなるニュースが流れていました。
Kさんの家に来た5つの霊魂がニュースの可哀想な子供達かどうか不明です。
私がKさんに「その子達は、Kさんを道連れにしようとしたのですか?」と聞いたら、
Kさんは
「道連れというよりは、悲しくて誰かにすがりたいという気持ちじゃないかな、
凄い力で大勢の子供達に抱っこをせがまれているという感じだった」
と言って寂しそうな顔をしていました。
その哀しみの表情は今でも忘れません。
バーを辞めた後、Kさんとは疎遠になってしまいましたが、今でも不思議な体験をされている事だと思います。
こう言っては何ですが、
無事でいてくれる事を願っています。
北陸地方の話ですか?母親もKと呼んでいますが、Kは苗字ではありませんか?もし○サカという苗字なら、その人を知っているかもしれません。大病を患いましたが、今でもご存命です。
今日いちばんのよい話!
私の幽霊の見える知人も頻繁に幽霊は見るが、幽霊の声を聞いたのは数十年で一度だけ、と言ってましたねえ。
なんか知人と言ってることが似通ってるので信じちゃいますねこの話。
哀しくて怖いなぁ