【short_81】ギョーザ
投稿者:kana (216)
短編
2024/03/14
21:28
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夕方、遊びから帰った私と弟を母が出迎えてくれた。
「晩ご飯ギョーザだよ。もうすぐできるから、早く手を洗ってらっしゃい」
ΩΩ/「ハーイ」
弟がキョロキョロする。「トムー! どこだ~~どこに隠れてる~?」
トムは弟が拾ってきた猫だ。いつも仲良く遊んでいて、
弟が帰ってくると猫まっしぐらで走ってくるのに、今日は挨拶が無い。
「どこか遊びにいっちゃったんじゃない?」
・・・当時は今のようにペットと言えばペットショップで買うものではなく、
犬でも猫でも拾ってきて育てたものだ。猫は自由に放し飼いするのが普通で、
そのままいなくなることも多かった。でも、いなくなったらまた拾って来ればよいのだ。
そんな感じで、我が家の猫も五代目、六代目といったところだったのだが・・・
この日を境にトムはどこかへ旅立っていったようだった。
それにめげず、弟はまた猫を拾ってきた。
「今日からコイツがトム二世だ!!」
だが半年もたたず、トム二世も消えてしまった。
猫と言うのは本当に自由気ままなものである。
「あーぁ、トム二世・・・どこ行っちゃったんだろう・・・」
「二人ともー、晩ご飯できたから早く手を洗っておいでー!! 今日はギョーザだよ~~」
ΩΩ/「ハーイ・・・」
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傾向が掴めたのか冒頭でオチが読めた。
↑わかりやすいのもいいでしょ?楽しんでいってください。(*´▽`*)
ヽ(;゚;Д;゚;; )ギャァァァ
ネコをミンチにして餃子を作っていたのか・・・