友人たちは怒られると悟ったのか、親戚が出てくる前に急いで帰ってしまったようで、Eさんたちが戻るとすでに寺の敷地内にはいなかった。来るときに乗ってきた自転車もない。
ただ血まみれの人形だけがその場に残されていた。
後日談として、この翌日に人形は親戚の寺で供養された。
誰がどのようないきさつで森にこのような日本人形を放置したのかは、全く謎のままである。何かの呪いとしか思えなかったが、供養の甲斐があったのかあの件以降でEさんの身体に不調はないという。
肝試しを行った友人達とは徐々に疎遠になっていった。すぐに夏休みが始まっていたがそこで一度も会うことはなかった。
Eさんにだけ執拗に肝試しの条件を厳しくしてきた女の子は、夏休みの間に何があったのか2学期から登校拒否になっていた。
時が流れ、あの森があった場所は墓地になっている。
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