【UFO撃墜事件】-女子大生 朽屋 瑠子-
投稿者:kana (210)
要は、朽屋は学生としてというよりも、研究対象として迎えられたとも言える。
絶対に破られない盾と、その盾を破る魔弾。その二つをアメリカは同時に狙っているのだ。
もちろん、米軍ともつながっている日本の組織が常に朽屋を守っているため、アメリカと言えども朽屋に対して非人道的な実験等を行うことはできず、あくまでも日米協力関係の枠組みの中での調査研究である。(ちなみに、日本の組織はアメリカに朽屋の秘密もベヒーモスの秘密も解明できるわけがないと高をくくっている。科学でなど解明できないのだと)
・・・・・・
(Mooooo~)
「よしよし、鳴くな。ビーフステーキが食べにくくなっちゃうだろ~w」牛の世話をしながらぼやく朽屋。
この農場はM理科カレッジ・生物学科のファーム研究用の施設で、表向きは酪農の研究ではあったが、朽屋はここの地下施設でいろいろなテストを日々受けていた。
疲れる試験の毎日であったが、空いた時間にこうして他の学生たちと一緒に牛の世話をしていると、自然と精神がリフレッシュされるのを感じていた。
・・・そして、ある日の夜、とある事件が発生した。
深夜の道路を猛スピードで走る一台のピックアップトラック。そのクルマは徐々に朽屋のいる農場に接近していた。
学生寮の一室で眠っていた朽屋は、ふと何かを感じ目を覚ました。
眠い目をこすりながらカーテンを開け、窓の外を見てみると、ものすごい光を発しながら何かが農場の一角に降りようとしているようだった。
朽屋は着の身着のまま部屋を飛び出し、表へ出た。
1キロほど先だろうか。まるで車輪のような光る輪の形をした巨大な物体が地上スレスレのところを飛行してる。朽屋は走った。とにかくもっと近くで状況を確認する必要がある。
その時、後ろからピックアップトラックが迫って来て、朽屋を追い抜いてから急ブレーキをかけて止まった。中から一人の男が顔をだし、朽屋に叫んだ。
「You’re going over there too, aren’t you? Get in the car fast(君もあそこへ行くんだろ?早くクルマに乗れ)」
そのたどたどしい英語から、男が日本人だとすぐに分かった。朽屋は車に乗ることにした。
「私、朽屋瑠子。大学生。オジサン、日本人でしょ?こんなところでなにしてんの?」
男はアクセルを踏みながら答えた。
「ボクは三上。ヴィンセント三上。日本で雑誌社に勤めるライターさ。今は・・・あのUFOを追っている」
kamaです。自分で書いてて一番好き。朽屋瑠子シリーズ第13弾はアメリカの大学に通いつつ、UFOと遭遇するお話です。3連休のお供に、ぜひお楽しみください。ここで重要な出会いがあったりしますね。
ところで、作中「MIB」メン・イン・ブラックが登場しますが、ここではちよっとダサめな「ブラックメン」という呼称を使っています。これはボクが中山市朗先生の代表作『山の牧場』が大好きすぎて毎晩聞いて寝ていて、そのせいでそこに出てくる「これがブラックメンだ!」という少年の目撃例として使われるセリフが頭の中をぐるぐる回って、これはもうMIBではなくブラックメンと呼ぶしかない!!と思って使わせていただきました。
今田美桜で実写化して欲しい
藤井マリーはどうか?
クチヤさん、これ最後、ハルトマン大尉とバーに行った後いい感じになってやってますねぇコレは。
なんか無性に牛乳が飲みたくなった。
↑コメントありがとうございます。実写化とか、夢があっていいですね~~~妄想が膨らみます。
朽屋さんのプライベートに関してはボクは口をはさみません。もう大人ですし、恋愛は自由です。
あと、牛乳おいしそうでしたか?実はラストでもう一回現代に戻して三上と牛乳のみにいくオチも考えてたんですけど、まぁそれはまたの機会にとっておきます。
韓国語の怪談サイトでこちらのお話が取り上げられてましたね。やはり朽屋 瑠子シリーズは海外でも人気です!