若い女性と幼い少女。そして、祖父。

結構やんちゃです。面倒を見なきゃといいながらも、仕事をしなければ怒られます。ですが、彼女も気になる。

「また声をかけてくれないかな」

と思った時、私の背後から「○○ちゃん」と声を掛けられました。
「はーい？」と言って振り返りましたが、やはり誰もいない。これはいわゆる心霊現象。と言いたいところですが、工場勤務という事もあって、誰かに声を掛けられるのは多々あります。

そうなれば、自分よりも若い後輩が声をかけてきたという事になります。と思ったので、私は仲の良い後輩に「呼んだ？」と聞きましたが、彼女は「いえ、呼んでいませんよ！」と言われました。

確かに肩を叩かれて、声を掛けられたのは事実。どうしてだろう。やはり心霊現象なのだろうか。

私は少しだけ、ゾッとしたのを覚えています。幼い少女の声をした彼女は、今も出てきていません。若い女性もです。

成仏が一番ですが、私に何の用があったのかくらいは話してくれてもよかったんじゃないかと思いました。

だって、ねえ？　高校生からの付き合いでしたし、社会人になっても支えてくれたといっても過言ではないからですから。また会いたいと思うほどです。

ですが、彼女たちの成仏が救いなら、私は天に向けて思い出します。

我が家のじいちゃんが亡くなってからも、どんな感じであの世に行くんだろうと不思議に思います。

生きていたはずのじいちゃんが、葬式後の一週間に玄関の扉を開けて「どうも～」と言っていたとばあちゃんから聞いたり、たまに肩を叩かれるとも聞いたことがあります。
そうすると、彼女たち同様で、我が家のじいちゃんも同じように、心霊現象を起こすことができるのはすごいなと感心しました。

是非とも私にも心霊現象を起こしてほしいと真剣に思います。
なぜなら、また彼女らと同じように会話が可能なら、また祖父と話したいと思ったのですから。

生前、無口だった祖父とは、アイコンタクトとか首の動きで感情を読み取ったり、運動をさせてみたり、栄養ドリンクを飲ませたりしたので……。
もう一度話せるのなら、祖母だけでなく、孫の私にも話しかけて欲しいなと強く思いました。