真夜中の事務所
投稿者:セバスチャン (1)
短編
2023/02/18
16:42
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これは父がトラックの運転手をしていた頃の話です。
夜中に配達する事も多く、その日は荷物が多かった為後輩のトラックと2台で向かう事にしました。
某会社に到着し、誰もいない真っ暗な事務所の鍵を開けました。
荷物を一旦外に置き、事務所に鍵をかけると誰もいないはずの中からドアノブが「ガチャガチャ…!ガチャガチャ…!」
すごい勢いでドアノブが回ったのです。
父は昔からよく見える方だったので、危険を感じ早くここから出ないと!と急いで荷物を積んでいました。
すると、誰かが後ろから見ている事に気づき、少し目線を送ると男性の霊がこちらをじーっと見ていたのです。
一緒に荷物を積んでいた後輩は「もしかしているんですか!?」と興奮気味に父に問うも静かに「いいから早く積め」と返答。
更に興奮し騒ぐ後輩。それぞれのトラックに戻り、父は急いで発進したそう。
無線で「待ってくださいよー!!」と半泣きの声が聞こえていたが、とにかく早くこの場を離れなければしか考えてなかった父。
某会社のすぐ近くの橋を渡った時、橋の下から引っ張られるような空気を感じたと言います。
それ以来、某会社には行っていないそうですが今もそこに男性の霊が居るかもしれません。
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