ネトゲで仲良くなった女の子とオフ会
投稿者:並の大盛り (3)
俺の思考はそこで停止した。
それで、その中年太りのおっさんがキョロキョロと辺りを見渡しながら奥ゆかしそうに人混みを掻き分けているのを眺めていると、俺が子猫に指定した待ち合わせ場所の店の前に移動し、あろうことかその場で佇んでいた。
俺はそっと視線を下げて踵を返すと、無心で電車の切符を購入する。
たぶん、電車内での俺の表情は弥勒菩薩顔負けだっただろう。
その晩、ネトゲにログインすると、子猫が既にログインしてて、すぐに個人チャットが飛んできた。
『ひどい、なんでこなかったの』と、言われたが、俺は「ごめん、行って子猫探したんだけど見つけられなかった」と返事をする。
頼む。
おれは俺の勘違いであってくれ。
たまたま同じ格好の中年のおっさんが居合わせただけなんだと、自分に言い聞かせる。
だが、次の瞬間、俺の願いは脆くも崩れ去る。
『あ、もしかして俺の事見て帰った?』
そのチャットを見て、俺は愕然とした。
『でも俺〇〇と会いたいからもっかいオフ会しよ』
『〇〇は男も行ける口?』
『そうだ、俺んち泊まる?』
『ああ、〇〇はまだ学生だっけ』
『若いのはいいよな』
モニターを愕然と見ていると、末恐ろしい内容が次から次へと書き込まれていく。
これがあの子猫なのか。
俺が恋い焦がれた女子中学生なのか。
俺はあんな格好をしたおっさんと今まで時間を共にしていたのか。
そう思うと涙で画面が見えなかった。
俺の初恋を返せと叫びたかったが、俺は黙って「ごめん、今日はもう落ちるね」と書き込み、子猫の反応を見るまでもなくゲームを閉じた。
これが俺の恐怖体験だ。
俺はこんなネカマに弄ばれていたんだ。
いや、なんか執拗に誘われてたから貞操を狙われたのかもしれない。
この瞬間、俺の子猫は消えたのだ。
子猫はおっさん。
おっさんが子猫だったんだ。
さよなら、俺のネトゲ人生。
そして、俺はギルドメンバーに挨拶も無くアンインストールの「はい」をクリックする。
わろた
でも微妙に本当にありそうなのが怖い
結局はネカマのおっさんと仲良くなっただけじゃん!
せっかくネトゲ卒業のチャンスだったのに
この話好きw
もしかして仔猫のパパで娘を誑かす奴を引かせようとしてたら面白いと想像したら、単なる変態のオッサンだった。
イイハナシダナー
オチがww
まあ、仲良くなったんだからいいんじゃねw