明け方に感じた、首を絞めてくる何か

もう随分前のことですが、現在夫となった当時の彼氏との付き合いが長くなってきた頃のことです。普段一人暮らしをしていた私は実家に帰った時、両親と夕食を食べながら彼の存在を打ち明けました。
結婚を見据えて付き合っていることや、彼がどのような人かを話しました。すでに私もそこそこ良い年齢だったこともあり、両親も温かく受け止めてくれました。

実家に帰った時は自分が以前使っていた部屋にそのまま残っているベッドで眠るのですが、その日、眠りにつく前には何の異変も無かったのに、明け方になって首に違和感を感じました。その部屋は洗濯物をたくさん干せる広いバルコニーに出られる大きな窓と、明かり取り用の小窓があり、その小窓から差し込む光の具合で明け方ということが分かるのです。私の体の上にも隣にも人や何かの姿は全く無いのに、何かが私の首を絞めているのです。ただ、命の危険を感じる程の強さではなく、仮にこれが人だとしたら、女性が中くらいの力加減で絞めている、そんな感じでした。

一瞬何が起きているのか分からなかったのですが、私が起きあがろうと体を動かすと、突然その力はパッとなくなり、一瞬でしたがベッドの下の床に気配が移動した後、バルコニー側の大きな窓に溶け込むように消えていきました。

未だにあの時首を絞めていたものは何だったのか分かりません。しかし、何も見えないのに気配がベッドから降りて窓の外へと消えていったことは鮮明に覚えています。
その後も同じベッドを使って眠ったことが何度かありますが、違和感を感じたのはその時一度きりでした。
大したエピソードではありませんが、自分ではとても怖かったので投稿してみました。