夢の中の夢

昔、一人暮らししていた部屋でよく金縛りにあう部屋がありました。恐らく疲れ半分、霊的なもの半分くらいの割合だったとは思うのですが、寝るのがしんどくなるほど頻度が増えたある日の話です。

模様替えで部屋が広くなるようにしよう！と配置を考え、ベットの位置を窓に沿わせて動かしたのが悪かったのかもしれません。その日からよく金縛りにあるようになりました。初めは、金縛りにあっても自力で動こうと強い意志で願えばフッと解けてしまう程度の金縛りでしたので、そこまで気にはしていませんでしたが、日を追うごとに強くなってきました。一夜に二度三度とそんな金縛りが続き、最後の金縛りを解こうとする頃には、身体はぐったりと疲れてしまうほどでしたので、毎日寝るのが嫌になっていました。

ですが、寝なければ体力が持たないので、その日も嫌々ベットに入り眠りにつきました。その日の夢で私は現実同様ベットの上で寝ていました。すると金縛りがやってきて一生懸命解こうとしても中々解けず、やっと解けたと思い目が覚めてもまだそこは夢の中…現実で目が覚めても夢と同じ環境なので今目が覚めているのか、夢の中なのか…

正直どちらにいるのか分からなくなってきました。混乱しながらも何度もくる金縛りにやられないように自力で動こうと力を入れ続けていると急に身体の上に黒い重たい物が乗っているのに気づきました。

流石にやばいと感じ、夢なら覚めてくれと願いながら、抗っていると朝を迎えていました。その日の事が忘れられなくて、翌月に引っ越し今は平和な日々を過ごしています。