優しい幽霊
投稿者:虎猫(=^・・^=) (1)
短編
2022/10/11
06:52
4,281view
その日の晩でした。
眠っていると、暗闇の中からどこからともなく、
ヒソヒソと話し声がしてきました。
「私の他に誰もいないはずなのに・・?」
恐怖におののいていると体がまったく動かない事に気づきました。
その声はしゃがれていて、老人のようでした。
そしてよく聞いてみると、
一人でなく二人いるようでした。
ヒソヒソヒソヒソ・・・
声はだんだん近づいてきました。
そして私の頭の上で、
『ピタリ』と、止まり、
再びヒソヒソ言い始めました。
私の左耳と右耳、それぞれ口を近づけて、
それは何かを訴えるような大きな声でした。
何を言っているのか言葉は聞き取れないのですが、
怒りをぶつけるかの如く強い口調に感じ取れました。
私は全く身動きが取れず、
声を出すこともできなかったので、
「うるさい!!どっか行ってよ!!!!」
と、心の中で叫びました。
そして気がづくと、
朝になっていました。
「もう二度とこんな思いはしたくない。」
そう思い、職場の先輩にどうしたら良いか相談しました。
すると、
「幽霊って何か理解してほしいとか、聞いてほしいことがあって出るらしいよ。
あなたに何か聞いてほしかったんじゃない?」
と言うのです。
『私に何ができるの?聞いてあげることんてできない!』
冷たいようですが、あんな怖い思いをしたのだから当然です。
この話は怖かったですか?
怖いに投票する 4票
助かって良かったですね。お花を供えた後は何も起きていなかったでしょうか?