修学旅行で訪れた京都で

私の高校時代の修学旅行での出来事です。私の高校は3年生になると、修学旅行で毎年京都に行きます。私の年もそうでした。2泊3日で行きました。

新幹線に乗り、京都駅からは観光バスで清水寺へ行き、その後は自由行動となりました。私を含めて同じクラスの男子3人と女子3人。計6人の1グループで行動するルールでした。以外と私達は心霊話しも好きで、移動中のタクシーでも夜の京都は怖い所が多いと盛り上がっていました。

1日目の夜に学年で皆、夕食を済ませてからお寺の僧侶の正座修行をさせられました。私と行動を共にしていた、ある男子が僧侶をからかったりしていました。担任の先生が直ぐに注意はしました。その次に彼はお寺の近くにある墓地へ行き、墓石にいたずらをする行為をしました。担任だけでなく他の先生も注意はしました。

私や周りの男子は墓石にいたずらをするとバチが当たる。と彼を脅かす様に云いました。彼は知らんぷりでしたが。一連の彼のいたずらが終わり、皆部屋へ戻るといたずらをしていた彼の様態が変でした。高熱にうなされ、かなり苦しそうな状態でした。直ぐに担任や他の先生ヘ報告しました。次の日2日目。朝彼の様態は回復しないので、昨日の夜に修行体験したお寺の僧侶を宿泊先の旅館ヘ呼び出しました。そこで私達や先生方が頭を下げて、苦しんでいる彼ヘお祓いをしてもらいたい。と頼みました。昨日の夜の件もあり、僧侶は渋々承諾してお祓いをしてくれました。直ぐには効果はなかったですが、2時間後には彼が元気になっていきました。その後は僧侶へお礼を電話で私が皆を代表して云いました。

その時に僧侶が私が彼を痛めつけたのだと云ってきました。何故ですか。と私が尋ねると、昨夜彼は私だけでなく、大事な墓石にまで悪さをしてきた。その罰である。と云ってきました。後で京都の観光案内の人から訪ねたら、私達が訪れたお寺はかなり京都のお寺の中でも特殊で人のお祓いをする事も、逆に人を呪ったりする事もできる僧侶が集まっているとの事です。

私達の修学旅行は何か僧侶のリアルな怖い顔を知ってしまったかの様な修学旅行でした。