祖父の行き先
投稿者:カキモト (1)
短編
2022/09/14
15:21
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祖父が亡くなった時の話です。
祖父が自宅で寝たまま朝起きずそのまま亡くなり、祖母は周りの友人などにはまだ知らせずお通夜の準備のためにスーパーなどに買い出しへ出かけました。
その道中で祖父母共通の友人に出会い、「あら、さっき旦那さん見たよ。今日は別々?さっきね、あっちで会った時、今日は警察に行くんですって言ってたけど、免許の更新かなあって思ってたの。でもラフな格好だったわ、寝巻きで行ったの?相変わらず元気な人だね」と言われたそうです。
祖母はゾッとしました。祖母が買い出しに出掛けている当時、祖父は死因を確かめるため警察署で司法解剖されるために遺体が運ばれた直後で、まさに警察署へ向かい、警察署にいる状態だったからです。
祖母は「さっきね、死亡が確認されたんだよ」とその友人に言うと大変びっくりされたそうです。その友人は祖父の霊と、霊とは知らずに会話していたのです。寝巻きの祖父にあった友人は霊感も普段なく、そういった経験は初めてだったそうです。はっきりと見え、いつも通り話したそうです。
元気な姿の祖父のまま、警察署に向かうまでの道で友人に出会えたことをとても喜んでいるだろうと今では不思議で心が温かくなる話として親戚が集まると話題になります。
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