袋に入れられる自分の体の一部
投稿者:津々 (42)
僕が高校生の時に体験した話です。
当時の僕すごく荒れた生活を送っていました。毎日のように朝方まで友達と遊んでいて、先輩の車で心霊スポットに肝試しをしたり女性と遊んだりと自由気ままに過ごしていました。
そんなある夜に事件は起こりました。
友達(以下A)から電話がかかってきて「○○駅で飛び込み自殺があったみたいなんだけど見に行かねぇ」という内容でした。
僕は「当然行く」と返事をして出かける準備をしました。Aと合流して駅に着くと規制線が張られ野次馬は駅の外に出されている状態でした。
僕とAはいつも使っている抜け道を使って難なくホームに入る事が出来ました。
僕たちは跨線橋の上で窓を全開にしてホームを見下ろしていました。そこは、映画やドラマで見る光景ではなく本当に作業を行っているという感じでした。
その作業とは、飛び込んで亡くなった方の遺体の一部を探しゴミ袋の様な袋に入れている光景でした。
警察・消防・救急救命士・JRの職員が「おーい!こっちに右足あったぞー」とまるでマネキンを持つように持ち上げていました。
その光景をAと見ているとAが僕に「アイツ見つかるぞ」と指をさしながら話すのです。僕には指している所には何も見えませんでしたし、作業をしている人達にも見えている感じがありませんでした。ですが、Aは「絶対にそこにいるんだって」と譲らずAにしか見えていないヒトの特徴を教えてもらう事にしました。
数日間はホームで起きた事故で、町中ウワサ話で賑わっていましたが、身元と死亡した原因が判明してウワサは落ち着きました。
まず、亡くなったのは高校2年生(以下B)の男子でした。
彼は高校1年の時からイジメに合っていて耐えきれずに特急電車に飛び込み自殺したそうです。
Bの身なりや身体的特徴は、あの日Aがいっていたものと全く同じで顔にあるほくろまで一致していました。
その後、僕やAには何も変化はありませんが、あの夜に自分の体の一部を袋に入れられているのを見つめていたBは何を思っていたのでしょうか?
ご冥福をお祈りします