顔が見えない女
投稿者:ぴ (414)
短編
2022/09/07
19:58
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そして押入れが開ききったらそこには誰もいなかったのです。
彼も、中にいた何者かも、そしてアルバムも全てです。
私はあまりの恐怖にそのまま失神したんだと思います。
気づいたら彼の部屋で、朝になっていました。
起きると彼が傍にいて、一瞬昨日のことが全部怖い夢かと思いました。
しかし、朝食をご馳走になった後、彼に「俺たち別れよう」と別れ話をされました。
「なぜ?」と聞けなかったです。
絶対に昨日のやつが絡んでいると思ったからです。
それから私は彼からの別れ話を受け入れました。
一刻も早く彼の家から出ていきたかったです。
あの日私は今まで生きてきて一番の恐怖を感じました。
そして恐怖から彼を見捨ててしまったことには、今もすごく罪悪感を感じます。
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