不思議な光
投稿者:muu (5)
私が一人暮らしをしていた時の話です。
当時進学のために実家から離れ、遠方に住み始めたばかりだった私は
慣れない環境と学業で疲れ切っていました。
職業訓練校だったので授業や実習が大変きつかったのです。
完全徹夜の日も多く、食生活は乱れ、寝不足と栄養不足、さらには単位を取るためのストレスでフラフラでした。
周りはいい人ばかりで、人には大変恵まれていたのですが、ホームシックも相まって余裕がなく、自分を癒す術を見つけられないでいました。
そんな中、ある日の晩、身体が悲鳴を上げました。
風呂上がりに激しい頭痛が襲ったのです。
それは今まで経験したことのないぐらい、天も割れよというぐらいの痛さで、頭痛と同時に吐き気もしてきました。
これは脳の病気かもしれないと思いましたが、とっさに携帯電話もつかめず
ベッドの上に倒れこみました。
身体が痺れたようになり、どうにも動かないのです。
激しいギンギン・ガンガンという締め付けるような頭痛と吐きそうで吐けない気持ち悪さが続きました。
もうだめなのかもしれない…。
そう思った時、動かなかった両手の先がじんわり温かくなったのです。
両手~手首が温かいタオルにくるまれたような感覚があり、誰かがそばにいてくれるような気がしました。
そしてそれは、徐々に足元から腰、上半身へと伝わり、いつしか全身がほんわかとした温かさに包まれます。
更に次の瞬間、突然、カーーーーッ!と身体が燃えるように熱くなったと思うと寝ていた私から見て左上の方向へ
ヒュン!と何か光が飛んでいくのが見えました。
見えたといっても目を閉じていたので正確には見ていないのかもしれません。
ですが確かに飛んで行ったのです。
するといつのまにか頭痛が消えていることに気が付きました。
吐き気もありません。
ピクリとも動けなかった身体も問題なく動けます。
気分が大変よく、すっきりとしていました。
ただものすごくのどが渇いて、ペットボトルの水を一気飲みしたのを覚えています。
不思議な現象はこの一度きり。その後はひどい頭痛も起きていません。
あれは何だったのか今でもわかりませんが、命を助けてもらったのだと感謝しています。
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