ゴツゴツとした添い寝
投稿者:グズ (1)
短編
2022/07/23
08:01
808view
私は中学三年生の頃、祖父を病気で亡くした
あれはゴールデンウィークに入る前の春のこと
私と姉はいつも通り学校から帰ると、部屋で休養していた祖父が苦しそうにしながら『ばあばを呼んでほしいと、苦しいんだ』と言われた
急いで部屋に向かったが不在だったため、それを伝えに戻ると、祖父が泡を吹いていた。私たちはパニックになり、近くに住む親戚に助けを求めて救急車を呼んでもらった
運ばれていく祖父、後を追って病院に向かうも、息を引き取った
大泣きする祖母、私たちは祖母にもっと早く救急車を呼んでいれば…と、何度も何度も謝った
そして通夜が終わり、葬式があった日の夜、精神的にショックが大きくてヘロヘロだった私はいつものようにベッドに入った
すると、布団越しに肩から足先まで、隣に誰かがいるよつな強い感触があった。しかもその感触はゴツゴツと此方に身体を押し付けるように強くなる。わたしは怖くて怖くて布団から顔を出さずにそのまま眠りについた
次の朝、母と祖母にその事を伝えると、『じいじが別れる前に、一緒に寝たかったのかもしれないね』と少し悲しそうに笑っていった
自分がほしいものがあれば理由をつけて買わせようとしたり、礼儀に厳しかったり、理不尽なことで怒鳴り散らしたり、あまり良い思い出が祖父に対してなかった私…
でも、今回は仕方ないなぁと、心の中で苦笑しつつ『そうかもしれないね』と祖母たちにいった
前のページ
1/1
この話は怖かったですか?
怖いに投票する 3票
※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。