クローゼットにいた人
投稿者:赤 (2)
中古の家を購入しようと内覧に行った時のことでした。
全体的にとてもきれいな家で一階には対面キッチンとリビング。和室もあって結構な広さのとても感じの良い家でした。
廊下から2階に上がる階段があり、主寝室他2部屋が2階に、ベランダがある南側にも2部屋あり、日差しも充分、、周りからの視界もうまく隠してくれているような感じでとても良かったのです、そこまでは。
2階北側の部屋に入り内覧を始めると何かじめっとしているような、得も言われぬ不安が私を襲いました。『北側だしこんなものなのかな』と思いながら部屋を見まわし、大きめのクローゼットがあったので開けてみたところ。上下に分かれたクローゼットの上段部分に暗い顔をして体育座りでいい年齢の男の人がいたように見えました。
思わずクローゼットを閉め、確認のためにもう一度開けましたが、そこには誰もいませんでした。
一緒に内覧に来てくれていた友人にクローゼットの話をしたところ、一緒に確認をしてくれました。ちょっとした霊感のあった彼女はそこにまだ男の人がいると証言しました。あまりの恐怖に友人に助けを求めると柏手を打ちその場を一度浄化してくれましたが、家の購入はあきらめるように勧められました。
全体的にはとても良い家でしたが、彼女の助言を受け入れ私はその家を購入しませんでした。
たまにそこの家の側を通りますが、誰かがそこに住んでいるようです。『彼女の浄化のおかげかな』と思いながら複雑な気持ちでその家を見ています。
※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。